お金と節約についてのコラム

「お金を貯める目的」に注意しましょう!-2



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次に、マイホームを目的にしてお金を貯めるケースを考えてみましょう。

「お金を貯める目的」に注意しましょう!-1』の続きの記事になります。


次に、b).マイホーム

不動産には相場があります。値上がる時期と値下がる時期があります。日本の高度成長期には不動産価格は倍々で値上がっていきました。かつての日本では、早く借金をして自宅を購入したものが財産形成で得をすることができました。でも、これからの日本はどうでしょうか?

苦労して、新居の頭金と諸費用のために1000万円貯めたとします。これを元手にして、3000万円の戸建住宅を購入したとします。新築住宅には、販売会社や建設会社など関係者の利益が上乗せしてありますので、購入した瞬間に価値は減少します。この減少額は2割とも3割とも言われています。2割減少したと考えると、3000万円の住宅は購入直後に実は2400万円になってしまいます。一瞬のうちに600万円が溶けてしまう、ということです。

さらに、住宅の価値は、(土地はともかくとして)建物は時間の経過とともに価格が下がっていきます。築30年の戸建、ですと、不動産情報などでは「古家あり」などと書かれてしまいます。建物としての価値がなく、土地の価値だけで取引されている、ということです。

不動産相場が上昇しなかったとしても、少なくとも建物の価値は減少していきます。もちろん、家賃を払わなくても良いので、それを考慮に入れて比較する必要はあります。インフレ率・不動産相場・土地建物の割合(マンションだと建物割合が大きい)など、考慮する要素が多くあり、計算は複雑です。でも少なくとも、今後の日本の不動産相場の見通しは暗い、と私(taku)は思います。明らかに値下がりするマーケット(建物価値が下落し、不動産相場が下落する)に大金を投じるのは、いかがでしょうか。

一方で、高度成長期の日本は、建物価格は下落したものの、それを上回る勢いで土地値が上昇していた、ということが分かります。ここから、現在にも脈々と受け継がれている日本人の土地神話につながります。


車と住宅については、まじめな人ほど傷が深くなる、ということに特徴があります。真面目な人ほど、毎月の少ない収入からお金を貯めて、自分で組める最大限のローンを組んで、家と車を買ってしまう、、、。きちんとライフプランを考えて、将来のためにお金を貯めている真面目な人がむしろ損をしてしまう、なんて寂しいものです。。。


年をとればとるほど、自分の資産を増やしたい、と考える人は、車と家にお金をつぎ込むべきではない、車と家を目標としてお金を貯めるのはオカシイ、というのが私(taku)の考えです。

では、どのような目標を持って、貯金すべきでしょうか? ずばり、お金を貯める事自体を目標にすること、です。意味、判りますか? 資産形成を目指すなら、家や車が欲しいと考えるのではなく、お金を貯める事自体に喜びを感じられるようになる必要がある、ということです。

一見すると何だか良く判らない、ですよね。。。でも、(車や家のような)消費し目減りしてしまう目標を持っていると、目標を達成することで、結果的に総資産額が減少する、ということになってしまいます。。。

苦労して貯金したのに、その苦労が報われる事無く目減りしてしまう、なんて寂しいと思いませんか?


さて、私(taku)は「年齢相応の貯金額」と言うものがある、と考えています。20代前半なら、貯金が10万円しかない、でも良いでしょう。でも、40代、50代になったら、それなりの貯金がないと、情けないというか、一体これまで何をして来たのか、と感じてしまいます。。。

総資産額(貯蓄額)を見ると、その人のこれまでの生活が判る』でも書きましたが、私(taku)は

総資産額(貯蓄額)は、その人の生活やお金についての価値観(ファイナンシャルIQ)を表している

と思います。小学生にとっての成績表が指標になるように、総資産額(貯蓄額)は大人の経済状態を表す指標だと思います。総資産額が多ければ、環境が変わっても、お金の面で耐えることができます。「環境が変わる」というのは、リストラや勤務先の経営不振・病気怪我などのことをさします。保険が活躍する場面だったりします。手持ち資金(貯金)さえあれば、耐えられる事、って実は人生において多いです


一方で世の中には誘惑が多い、です。お金を使う機会は沢山あります。

お金の掛かる趣味だったり、衣類・靴・カバンなどの身の回りの品、かっこいい車、素敵な自宅、、、これらはどれも、「資産形成」と言う視点から考えると、大きなブレーキになります。これらにお金を使えば使うほど、見栄えは良くなりますが、実際の資産は激しく減少していきます。特にローンを組んで購入した車と住宅は、高額ですからその減少効果は絶大なものになります。。。

そして、貯金の無い人は、人生における変化(リストラや勤務先の経営不振・病気怪我)に対して弱い、です。立派なように見えても、風が吹いたらすぐに飛んでしまうようなイメージ。。。


何か感じるものがあると嬉しいです。



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2009年08月06日 21:35